眼科とサプリメント

日本の眼科 2023年7月号より

サプリメントは健康補助食品で医師の処方を必要としない。
各疾患において、サプリメントはどう効果があるのか?

加齢黄斑変性

米国での大規模スタディの結果、現時点ではビタミンC,E,ルテイン、ゼアキサンチン、亜鉛を含有するサプリメントが最も有効であるとされている。加齢黄斑変性の前駆病変を認めた時点で本サプリメントを摂取することで、5年間の発症率を約25%抑制することができる。
注意事項としては、亜鉛による胃腸障害、ルテインやゼアキサンチンは脂質とともに吸収されることから、食後の服用を進めること。喫煙者においては何よりも禁煙指導が大切である。


緑内障

世界の失明原因第2位である緑内障は、近年、酸化ストレスが関与していることが明らかとなり、この抗酸化療法によって緑内障の進行を抑制することが期待されている。抗酸化物質としては、イチョウ葉、オメガ3,6、ビタミンC,コエンザイムQ10,アスタキサンチン、アントシアニンなどがあげられるが、食事を中心に摂取し、足りないものをサプリメントで摂取するのが良いであろう。


白内障

ビタミンCの摂取は白内障のリスクを低下させるという報告があるが、高用量の摂取でリスクが上昇するという報告もあるので摂取量には注意が必要である。
ルテインとゼアキサンチンは核白内障の予防効果があったと報告がある。

ドライアイ

有効という研究報告はあるものの、現時点ではエビデンスの高いサプリメントは無い。

サプリメントはあくまでも、栄養補助食品。食事から摂取できない成分を補充する用途で使用することが望ましいですね。過剰摂取で逆効果にならないように注意が必要です!



工藤眼科医院  工藤コンタクトレンズ

眼科医院です。診療時間、取り扱い疾患、医院内の説明など、ご確認ください。

0コメント

  • 1000 / 1000